2019年3月24日日曜日

けものフレンズ2 第8話「しんきょくらいぶ」第9話「おうちにおかえり」第10話「ちぇっくいん」

第8話「しんきょくらいぶ」

とにかくライブが凄かったです。

主要メンバー以外にもモブ扱いで5人もアニマルガールが登場したのは非常に嬉しいです。
  • タヌキちゃんの渾身の演技が狸寝入り(笑)で可愛い。それに対してみんなが拍手をするところがほのぼのしてていいです。
  • パフィンちゃんの翼の塗り分けが細かい、餌の魚を大量に咥えるのがお菓子になっているのが興味深い。
  • トキさんは1期のモデルに寄せていて、1期に対するリスペクトなのか1期の頃から時間がそれほど経過していないことを表している?
  • トムソンガゼルちゃんは第7話で出なかったので諦めていたところだったので登場して良かった
  • オグロヌーちゃんはネクソン版には登場しなかったので新鮮でした


絵本から分かることはこんなところでしょうか、どうも②の時期がストーリー全体にチラチラ見えるのだけど…
①人とアニマルガールが楽しく遊んでいた時期
②それを誰かが絵本に書いた時期
③2の時期

キュルルちゃんはマーゲイさんに自分の居場所を見つけたことを羨ましいといっていて「おうち」というものを"自分の居場所があるところ"のように少しずつイメージしている様に感じました。ところが第10話のフウチョウコンビに「おうち」そのものを否定されていて、かなりきつい展開だなと思いました。

「お芝居→セルリアン発生→セルアリアン撃退と供にPPP登場」の流れは良かったと思いましたが、PPPは新曲に対する不安を抱えていたりダブルスフィアに絡まれているPPPがなぜステージに意気揚々と立てたのか?という疑問が残りました。想像するにこの流れがあるように見えますが省略されすぎて分かりにくい…
①ダブルスフィアが押しかける
②お芝居をやることになってカラカルが楽屋に戻る
③カラカルを見たダブルスフィアが逃げて行く
④気落ちするメンバーをプリンセスが檄を飛ばす
⑤気を持ち直したPPPがステージに登場


またキュルルちゃんが拉致されるには一人になる瞬間があるはずで、ダブルスフィアはどうやってキュルルちゃんを見つけたのか描かれていないのでさっぱり分からない。

上記2つはストーリーの展開としては重要と思えるのに雑に感じました。(尺が足りなかったのかも知れませんが、BDで救済可能ならして欲しいところです)

PPPのライブは一言で言えばびっくり。
モーションキャプチャーを使用したらしいので動きは滑らかになるだろうけど、カメラワークや演出もあってのライブシーンだろうし、ぶっちゃけPPPがあんなに動いて踊るなんて想像していませんでした。
髪もフワフワ、首の紐まで揺れるし、見せ方が上手いのか表情もすごく素敵で、キャラの魅力が今までと比べて数倍アップして感じました。

PPP回は最初から確定しているようなものだったので個人的にはそれほど期待はしていませんでしたが、予想をはるかに上回っていて驚愕しました。それだけに上記2箇所の展開が残念です。

ちょっと気になったところ

  • カラカルのかぶっているセルリアンのきぐるみがこわい
  • カラカルがPPPの突進をかわすのはカラカルの特徴を上手く利用していて面白い
  • マーゲイの所持品がファイルから絵本に変わっている
  • 楽屋でのPPPメンバーの座り方がみんな違っていて個性を出しているのが良かった
  • スケッチブックの絵には「ライブステージ」と無かったのはなぜだろう
  • ライブの観衆はペラペラだけどBDでは修正されているのを期待してます
  • 観客の中にニホンオオカミちゃんがいたのはポイント高いです


第9話「おうちにおかえり」

中盤まではほのぼのに展開して油断していたら最後で心を抉ってきて、結構きつかったです。

キュルルちゃんを運んでいた檻とリアカーがいきなり壊れているが理由がさっぱり分かりません。(ここもBDなどでちゃんと拾ってもらえることを期待してます)
ダブルスフィアとキュルルちゃんは誘拐した側とされた側の関係なのに、会話にそれを微塵にも感じさせないゆるい空気がなんともいえないよさと言うか、けもフレっぽくて好きです。
アルマーがかばんさんは違うと言っていたのが気になる。かばんさんは第6話で自分のことを人だと言っているしかばんさんとキュルルちゃんの違いとは何だろう?

月の前を通り過ぎる影はなんでしょうね。
  • 人工衛星のようにも見えるが人工衛星にしては大きすぎる。
  • 国際宇宙ステーション(ISS)みたいにも見えるが居住区が小さすぎる気もする。
  • ISSは地上からはあそこまで大きく見えないだろうしもっと大きな構造物なんだろうか。

この人工衛星らしきものは人間がまだ健在なのかそれともかつての文明の名残なのか、この辺から徐々に宇宙を意識させられます。


キュルルちゃんとサーカラ2人の再会時に先に駆け寄るのはカラカルではなくサーバルなのは、キュルルちゃんが懐いているのはカラカルでなくサーバルちゃんなんだなぁ、と。
カラカルの微妙な表情(右目だけ半とじ、口は半開き)が「誰よこの娘」というような感情を表してていい。この後のやきもちモードがなんとも(笑)。
サーバルがカラカルを遊びに誘うシーンで耳だけしか映っていないのに二人の表情が分かるのはけもフレならではと思いました。
カラカル「どんだけ心配したか分かってんの!」で「ニャッ」と鳴き声が入るところがホント好きです。「この子達は関係ないでしょ」のポーズも好き。格好いいです。

イエイヌちゃんの住んでいる「おうち」の全景で分かるのは居住施設にしては生活感がないので宿泊施設なのでは?。色々な動物を模した建物が面白いです。中心にある鯨が管理棟?
イエイヌちゃんはここに泊まりに来る観光客と遊んでいたのかなと思いました。そしてある日突然人がジャパリパークから去ってしまったと…
あそこを去った人たちは「また来るからそれまで待っていてね」と軽い気持ちで言った程度なんだろうと考えるといたたまれない気持ちになります。

ビーストが登場するシーンは凶暴さがよく出ていたと思います。イエイヌちゃんが直に傷つくところを出していないのはあえて抑えたようにも見えましたが、それでも二者の間に大きな力の差が把握できました。
サーバルちゃんが野生開放したシーン。ビーストと雰囲気が似ていましたが野生開放すると元に戻れなくなる可能性があるのか、そうだとするとビーストも暴走した状態になってしまったアニマルガールなのかなとも思いました。

ビーストを撃退した後のシーンはいまだに考えていますがなかなか答えが出ません。
キュルルちゃんがありがとうを言わなかったことに賛否両論が吹き上がりましたが(ある程度こういう反応は予想していたと思われるけど)、小学生くらいの子供だとお礼を言い忘れたりすることもあるだろうし、まだ未熟な存在として描かれていたのかもしれない。
そもそもお礼を言う「べき」と考えるのは「大人」の価値観、もしくは視聴者という物語を観察する立場の価値観かなとも。

それでもキュルルちゃんには「ありがとう」といって欲しかったです。
そもそも疲れたサラリーマンがほっと暖かい気持ちになるようなアニメであったはずなのに、ひどく気持ちをかき乱された感じでした。
私も犬を飼っていた頃がありましたが、今は自分のような飼い主に付き合ってくれてありがとうという感謝の気持ちしかありません。そのためどうしてもイエイヌちゃんに感情移入をしてしまうのもあると思います。
ただキュルルちゃんは第2話でレッサーパンダちゃん、第4話の海賊LB、第8話のマーゲイさんに気遣いができる子なので(その後の痴話喧嘩をするシーンを入れるくらいなら)イエイヌちゃんにもありがとうを言ってほしかった。

あのシーンについて考察(結局まとまらなかったので箇条書きで)

  • 「人を守るのが私の使命ですから」と言われてキュルルちゃんがイエイヌちゃんを見つめるカットがありますが、自分の存在がアニマルガールを傷つける原因と思ったのか
  • イエイヌ「やっぱり・・・私は・・・私はやっぱり一人で戻ります」「仲間を失う気持ちは良く分かっていたはずなのに」→イエイヌちゃんは以前人じゃないアニマルガールの仲間を失っているんじゃ
  • 「ご自分のおうちを見つけるべき」といわれた時のキュルルちゃんはどのように感じていたのだろう
  • イエイヌちゃんの決意が固いことを感じたキュルルちゃんはイエイヌの希望「待つこと」を実行できるように若干不思議に思いながら(だから首を傾げた?)「おうちにおかえり」と言った。その後ありがとうといわれたので満足そうな表情をしていた?
  • イエイヌちゃんの涙には人に会えた感謝とまた一人で待つことの寂しさ、最後に聞いたその言葉を思い出したため?

ちょっと気になったところ

  • ジャパリスティックは20cmくらいの細長いパンを想像していたのでちょっと意外
  • サブタイトルのタイミングで背景に出てくる柱状の山は凄く不自然だし何かあるのか気になります
  • イエイヌちゃんの口パクはなんと言っているのかここも気になる
  • ヒゲじいのダジャレはキレがなくて残念。アウェーだったので無難にこなしたか
  • 窓から見える月とアップになった月の影の方向が逆になってるのはなぜだろう
  • キュルルちゃんが外に飛び出すシーンのドアのパースがおかしい気がする…
  • センちゃんはイエイヌちゃんをキュルルちゃんのところに連れてきたのに、サーカラには「おうち」の場所がわからないと言っているのは矛盾しているのでは?
  • キュルルちゃんは「サーバルやカラカルが自分と心を通わすことの出来る動物」と言われてカラカルと喧嘩したことを後悔しているのでは?


第10話「ちぇっくいん」

今回もアニマルガールがたくさん登場してこの回も楽しかったです。ストーリーもクライマックスに向けて助走し始めた感じです。

フウチョウコンビが登場するシーンはキュルルちゃんが曖昧にしていた「おうち」が何なのか問いかけてくる物だったけど、視聴者である自分にも問われているような気がします。

リョコウバトさんの登場は脈絡がなく唐突に感じました。鳩は夜に活動しないんじゃ…

オオミミギツネちゃん成長したなー。可愛いです。好きなキャラが出てくると嬉しいです。
ハブさんのノリがいい。
ブタさんエッチです。
アニマルガールに元動物の特徴(棒が苦手、綺麗好き、耳が良い、蛇が苦手)が設定として上手く利用されているなと思いました。

ホテルについて色々謎が多いですね
  • 「海のご機嫌を損ねて沈んでしまった」とオオミミギツネちゃんが話しているが、ホテルが水密構造になっている(ガラスが薄くて水圧に耐えられそうにないけど)。
  • ホテル周囲の地形からは地盤沈下の痕跡が見られない。地盤沈下ではなく海面上昇による水没の可能性もある。
  • 仮に水没したとしてもホテルの非常階段が海面上で終わっている、対岸に桟橋があるので(それにしてはしょぼいが…普通に橋を架ければよかったのでは?)等、半海中施設としてしばらくはこの状態で使用していたのではないか。
  • 電気が通っているということは発電設備は生きている(ヘリポートがある屋上の施設が発電施設?)
  • ホテルも沈んだ遊園地を観光資源として見せるために水没部分を復旧させてたのでは?


ぬいぐるみの数が保全状況と比例しているのはその通りなんだろうけど、普通動物園のお土産屋に売られているぬいぐるみの品揃えは人気度や知名度に左右されているしそれゆえ凄く違和感を感じます。わざわざレッサーパンダ(EN)とジャイアントパンダ(VU)を持ち出しているところを見ると、人間の関心と保全状況の乖離を扱っているように思えます。つまり「より絶滅の可能性が高い動物に対して人間は高い関心を持っている訳ではない」という事を言いたいのではないか。レッサーパンダとジャイアントパンダの関心の差は上野動物園の状況を見れば一目瞭然で、関心の低さが最終的にリョウコウバトのような結果を生む。というメッセージでこれも人間と動物の関わりのテーマの一つなのではないかと。

リョコウバトさんのために描いた絵を見ると、キュルルちゃんは少し会っただけのアニマルガールもしっかり描いていて記憶力良すぎなんですが…キュルルちゃんの正体のヒントなのかもしれません。
絵のアニマルガール達が第11話でフレンズ型セルリアンの鋳型になることは容易に想像できるますが、セルリウムはキュルルちゃん自体に引き寄せられているとも思えるので第11話の展開はそれだけではない気がします。キュルルちゃんの「おうち」に帰りたいという気持ちや出会ったアニマルガールに対する強い思いにセルリウムが引き寄せられている?
ホテルの周りの海中にセルリウムが出てくるのもキュルルちゃんに引き寄せられているため?

ちょっと気になったところ

  • ビリヤードの玉で喜ぶカラカルがよい
  • フレンズ型セルリアンはマジで怖いです
  • かばんさんは他人が描いた絵を平然と切っているけど、それはちょっとやめてほしかった
  • かばんさんはアライさん、フェネックさんを知っているがいつ知り合ったのだろう?(1期?)

第10話までを視聴して

前回の感想で2制作陣の「けものフレンズ」を見せてほしいなどと煽りましたが、なんと言うか2制作陣の本気を見せ付けられたような印象です。第8話のライブで見せ付けられ、第9話で動揺させられ、第10話で物語が加速して追いかけるのでやっと、と2制作陣の手のひらで踊らされているような感覚です。ここにきて俄然面白くなってきました。(とは言え1期も第10話まではそこそこ楽しめたことを考えるとここからが正念場なんでしょう)

第9話以降月が強調されていたように思えます。キービジュアルや昨年(2018年)のクリスマスムービー、前期EDに描かれているサンドスターの柱が天空に向かっているのはずっと謎でしたが、ここに来てやっとストーリーにリンクし始めたのかなと思えました。あと第1話ラストの遠景に見える樹状物体もこれと関係があるんじゃないかと推測してます。

以前サーバルちゃんはもっと賢くなって欲しいと書きましたが、ここにきてキュルルちゃんの前では能天気に振舞っているだけで実は何か隠しているのではないかという気がしてきました。サーバルちゃんが異常に強いのもその隠している事と関係がありそうで気になります。マーゲイはサーバルについて何か知っているようだし、PPPと絡んで何か知っているのではないかとも思えます。

カラカルさんの方は(どちらかというとサーバルちゃんに懐いていた)キュルルちゃんとの距離がどのように縮まるのか気になりますね。

2のテーマである「おうち」ですが、この3話でもじわじわ見えてきた気もします。
「おうち」がキュルルちゃんにとっての心の拠り所でしたが、フウチョウコンビやリョコウバトさんの話でその考えが揺れ動き自己を揺さぶられているのかなと思います。(キュルルちゃんは「おうち」についてはこだわりを見せるけど家族については全く話さない所も気になります)
「おうち」についてはアニマルガールの集合絵や昨年(2018年)のクリスマスムービーには都市らしきものが描かれているのでヒトが住んでいるところには行くのではないかと。ただそこにキュルルちゃんの「おうち」はあるのか?
今後の展開になる事を期待しています。

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